Label: NEUREC
LAFMS文化をディープに伝え続ける伝道師"T・坂口"氏のレーベルNEURECより、植田珠来氏による妖怪ノイズ・プロジェクト"ばねとりこ"の新録が登場!!外箱付きの豪華装丁!!
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11年にわたりロサンジェルスで活動し、昨秋より日本に活動の拠点を移した植田珠来さんの妖怪ノイズ・プロジェクト『ばねとりこ』。植田さん自身が「過去の作品とは一線を画す」というファースト・フルレングス・アルバム、『依り音 祝ぎ送り』が遂に発表となります。従来はカセット、CD-R、ディジタル・ファイルを媒体として作品を発表して来たばねとりこにとっての、初のCD作品となりました。
当初はタイトルに「呪い」という言葉が入っていて、それはどうかなぁと相談していたら、「祝ぎ送り (ほぎおくり)」というもっと恐ろしいフレーズを含むタイトルを考案してくださった植田さん。
大らかさを携える初期 Organum のような金属音でアルバムは始まりますが、次第に激烈な妖怪ノイズが炸裂する世界へと参入して行きます。とは言え、中森明菜さんの『不思議』をミックスしリマスタリングしたことで名の知られる石崎信郎さんの調整の甲斐あって、音楽としての聴き易さがしっかりと維持されていますので、ご安心を。とてもバランスの良い音楽となったと思います。高密度の精神エネルギーが充満するその音楽は、ヘヴィ・リスニングの対象としては好適でしょう。電子音の嵐と渦巻く情念を、存分にお楽しみください。
さて女性の妖怪ばかり八体をテーマとする演奏を収めたこのアルバムには「発条鳥子 (ばねとりこ)」というテーマ・ノイズとでも言うべきトラックが収録されています。これを鑑みましても、さながらばねとりこにとってのマニフェストのような作品と呼ぶことが出来るかも知れません。2017年発表CD-R作品『堰の傍』も新装再発いたします。ご興味がございましたら、併せてどうぞ。
文:坂口卓也 / NEUREC